〜〜〜 くらさんのふらっと散歩 〜〜〜 No.010 能勢妙見〜大阪府と兵庫県の県境を見る (2001.09) |
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■妙見山(みょうけんさん)は、兵庫県川西市・大阪府豊能郡豊能町・能勢町にまたがる山です。 今回は歴史探訪はさておいて、「大阪府と兵庫県の県境を見る」をテーマにふらっと散歩に出掛けました。 |
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■能勢妙見山には鳥居があり「妙見宮」とも呼ばれますが、『日蓮宗霊場能勢妙見山』とあるように、日蓮宗のお寺です。能勢妙見山は、能勢町地黄の眞如寺の飛び地境内となっており、正式には「無漏山眞如寺境外(けいがい)仏堂能勢妙見山」といいます。昔は、神仏習合といい同じ場所で神様と仏様をお祀りしていましたので、妙見大菩薩を仏教と同時に神道式に崇めよういうことで鳥居が残されています。明治になって、神仏分離(1868年)が行なわれ、能勢妙見山はその沿革から、寺院として再認識されることになりました。 |
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■山頂付近には能勢妙見宮によって「星嶺」(せいれい)という、能勢妙見宮の紋章をかたどった形の信徒会館が建てられており、2階の礼拝堂は、床が全てガラス張りという仏教の礼拝堂とは思えない構造となっています。
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■山頂直下には日蓮宗の関西地区における重要寺院である「無漏山真如寺境外(けいがい)仏堂能勢妙見山」(能勢妙見宮)がある。豊能町地黄にある真如寺の飛び地境内という意味だが、真如寺よりもはるかに多くの参詣者を集めているそうです。 妙見山への参道として能勢街道が、大阪市から池田市を経て、古くから通じていました。また、能勢電鉄も元々は妙見山への参詣用に敷設されたものだったそうです。 |
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■山門が県境になっており、その旨が表示されています。写真では左側が「大阪府能勢町」、右側が「兵庫県川西市」となっています。
■妙見の「妙」という字は美しい、清らか、「見」は目で見るから転じて姿形という意味から、妙なる姿、美しい姿ということで、古くから歌舞音曲を志す人々に信仰されているそうです。 また、花柳界・芸能界からの信仰も厚く、歌舞伎・浄瑠璃の脚本作者の近松門左衛門も熱心な妙見信仰を持っており、また開運殿の前にあります浄水堂は四代目中村歌右衛門が願主となって建てられたものだそうです。建物の柱の下にあります銅板にその名前が刻まれています。 |
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■能勢妙見山の山門をくぐって右手、鐘楼堂の横に大きな栃の木があります。大阪府下ではこれだけの栃の巨木は珍しいといわれており、秋には「トチの実」を見ることができます。その他にも妙見山中には杉や檜の大木が多く、この深い緑の中にはいろいろな植物を観察することができます。また深い山であるため、野鳥の種類も多く、カワセミ、オオルリ、サシバ、ヤマドリなど82種類の野鳥を観察できるそうです。 |
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■妙見山の山頂付近には大きなブナの木が幅広く根を張っているのが見られます。このブナの原生林は、大阪府自然環境保全地域として指定されています。日本のブナ林は温帯(年平均気温が6〜13度C)の代表的な落葉樹で、日本の西南地方では一般に1000メートル以上の山に生育していますが、妙見山のブナ林は660.1メートルと比較的低い山に生育していることで珍しいとされています。妙見山頂から西南の斜面にかけて周り2メートル以上のものが約100本もあって、中には直径が1.3メートルを越える大阪府下最大級のものも見られます。昭和58年5月2日に大阪府の天然記念物に指定されています。 |
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■帰りの山道で栗を見つけました。時期は少々早いのでしょうが、見事な栗でした。
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