〜〜〜 くらさんのふらっと散歩 〜〜〜 No.005 飛鳥〜古代ロマンを訪ねて(2000.10) |
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■飛鳥めぐりは徒歩が一番!…と聞いて、初秋の日に古代ロマンを訪ねてふらっと出掛けました。 |
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■散策コースは近鉄吉野線の飛鳥駅から「高松塚古墳」〜「橘寺」〜「石舞台古墳」〜「岡寺」〜「亀石」〜「鬼の俎」〜「鬼の雪隠」〜「欽明天皇陵」〜「猿石」〜飛鳥駅に戻るコースでした。
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■大阪から飛鳥へは近鉄吉野線に乗り継いで約1時間半かかります。 飛鳥駅前は観光客がチラホラ、レンタルサイクル屋も観光客がボチボチ、駅前駐車場は観光客がドドーッといました。 |
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■高松塚壁画館・壁画 高松塚古墳から発掘された極彩色の壁画(レプリカです)や数々の出土遺物を展示しています。 |
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■国史跡「橘寺」 高台に長い白壁で囲まれて見えるのが聖徳太子創建七ケ寺の1つで、聖徳太子誕生の御殿を移した「橘寺」です。お寺の名は、第11代垂仁天皇の命令で、田道間守(たじまもり)が常世の国から持って帰った不老不死の実がなる橘(たちばな、蜜柑の元祖)を寺に植えたので、「橘寺」と呼んでいますが、正式には天台宗の仏頭山上宮皇院橘寺、別名菩提寺です。創建当初は66棟の堂宇が建ち並ぶ尼さんの大寺院で、東向きに中門、塔、金堂、講堂が一直線に並ぶ四天王寺式伽藍配置でしたが、今は、1864年(元治元年)再興の本堂が東向きに建ち、観音堂、護摩堂などを残すのみです。 |
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■国特別史跡「石舞台古墳」 「橘寺」から「飛鳥川」沿いに南東へ辿ると、明日香村島ノ庄の「石舞台古墳」です。 拝観料は大人250円、大小30個の花崗岩を積み上げて築かれた横穴式の石室を持つ方形墳で、日本書紀推古天皇34年に記載された蘇我馬子大臣の桃原墓と云われ、「石舞台」の名の謂われは古墳上部の封土を失い、むき出しになった巨大な天井石の上で、狐が女に化けて舞を見せたと云う説と、旅芸人が大きな石組みの上で芸を披露し、舞を優雅に舞ったと云う説が有ります。 なお、2つの天井石の重さは、北側が約64t、南側が約77tで、また、総重量は推定2300tです。
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■岡寺の仁王門 「石舞台古墳」から山道を北へ登って行くと、西国三十三所第七番札所、真言宗豊山派「岡寺」があり、国重文の「仁王門」の再建は、墨書より、慶長十七年(1612年)で、三間一戸、入母屋造、本瓦葺の使用部材は、ほとんどが以前の物を転用した古材です。「仁王門」を入り石段を上がって、県文化の「楼門」をくぐると、境内に国重文の「書院」や、1805年(文化2年)上棟の「本堂」が建っていて、663年(天智天皇2年)義淵(ぎえん)僧正の創建です。 |
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■明日香村の亀石(かめいし) 道の脇に花崗岩(かこうがん)で造られた長さ3.6m、幅2m、高さ2m、重さ40トンの「亀石」が南西を向いて寝ていますが、これは大昔、まだ飛鳥が湖の底だった頃、明日香村川原(かわら)の鯰と対岸の當麻の蛇が喧嘩して、川原の鯰が負けました。その結果、湖の水を蛇に取られて干上がって、仰山の亀が死に、その供養の為の物で、この「亀石」が西の葛城市當麻町の方を向くと洪水が起こり、明日香村が泥沼に成ると云われています。しかし、本当の所は何の為に造られたのか、今もって謎の石像です。 |
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■鬼の爼(まないた) 道の両側に大きな石造の「鬼の爼」と「鬼の雪隠」が在ります。これは大昔、奈良の御所(ごせ)辺りから 飛鳥の橘寺を通って談山神社の方へ行く旅人が飛鳥の平田に差し掛かると、霧が峰に住んでいた鬼が旅人を捕まえ、爼で料理をして食べた後、満腹になり雪隠でウンチをしたと云われています。 |
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■鬼の雪隠(せっちん) 北側の「鬼の爼」から道を隔てて5mほど南へ下りた所に置かれているのが写真の様な「鬼の雪隠」で、雪隠はトイレ、便所の事を云い、特に茶室に付随した便所をその様に呼んでいましたが、元々は雪隠(せついん)と云われました。 |
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■飛鳥の欽明(きんめい)天皇陵 前方を西に向け、全長138mの前方後円墳、第29代欽明天皇檜隈坂合陵(ひのくまさかあいノみささぎ)で、欽明天皇は、第26代継体(けいたい)天皇第3皇子と伝えられ、即位は531年と539年の2説が有り539年までは、対立していた異母兄弟の安閑(あんかん)、宣化(せんか)天皇が並立していたと云われています。また、欽明天皇陵の南西に在る小さな森が第35代皇極(重祚し第37代斉明天皇、天智、天武天皇の母)や、第36代孝徳天皇の母で、吉備姫王の檜隈墓(ひのくまぼ)で「猿石」が置かれています。 |
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■吉備姫王墓の「猿石(さるいし)」 吉備姫王墓は天皇陵の特長と見なされる八角形で、前面の册の中に4体(北から女性、山王権現、法師、男性)の石像「猿石」が置かれています。法師以外の3体はいずれも裏表に顔が彫られ、今昔物語に「石の鬼形」として載っていますが、何の為に彫られたのか今もって判らず、謎の石像です。しかし、よく似た石像は朝鮮にも在るので何か関係が有るのかも知れませんね。 |
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■古代のロマンを秘めたエリア「飛鳥」、まだ見ていない遺跡がたくさんありそうだ。 でも、「飛鳥めぐりは徒歩が一番!」・・・なんていうのは嘘だった。 今度また行く機会があったら、絶対にレンタサイクルにする!! |
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