38　愛媛県


日本１００名城	79. 今治城	80. 湯築城	81. 松山城	82. 大洲城	83. 宇和島城
続日本１００名城	178. 能島城	179. 河後森城


■Aランク（日本の１００名城）
79. 今治城 (愛媛県今治市) 県の史跡・模擬天守・三大水城今治城は、関ヶ原の戦いでの戦功により伊予半国20万石を領した藤堂高虎が、瀬戸内海に面した海岸に築いた大規模な平城で、別名吹揚城(ふきあげじょう)とも言う。 1602年に築城を始め、建造物も含めて完成したのは1608年頃と推測される。海水が引かれた広大な堀や、城内の港として国内最大級の船入を備えた日本屈指の海城であった。本丸には、それまでの望楼型天守と異なり、各階がほぼ均等に逓減する日本初の層塔型の5重天守が存在したといわれる。しかし城の完成直後に高虎が加増のうえ伊勢・伊賀に国替えされたため、天守は伊賀上野城に移築する目的で解体されたと言われる。ただ、今治城には天守台がないことから「天守がなかった」という説もあり決着がついていないという。高虎の後に入った養子の高吉も伊賀名張へ国替えとなり、1635年より家康の甥の松平（久松）氏の居城となった。明治維新後に建造物のほとんどが取り壊され、内堀と主郭部の石垣を残すのみとなったが、1980年以降、主郭部跡に天守をはじめとする櫓、門などの再建が進んだ。　(今治城HPより転載)　https://www.city.imabari.ehime.jp/museum/imabarijo/ 　(日本100名城ガイドより転載)　https://www.100finecastles.com/castles/imabarijo/
取材：文子
再建された鉄御門(くろがねごもん)。
藤堂高虎像と模擬天守。
天守からはしまなみ海道の来島海峡大橋が見えます。すぐそばが今治港で、海城だったことがわかります。
武具櫓。
外観復元された高麗門と山里櫓。
御金(おかね)櫓。
藤堂高虎を祀る吹揚(ふきあげ)神社。
広いお堀超しに眺めるお城は美しいです。
80. 湯築城 (愛媛県松山市) 国の史跡湯築(ゆづき)城は、鎌倉幕府の御家人として伊予国を任された河野通盛が1335年頃築いた。 1535年に河野通直が二重の堀と土塁を巡らして現在の形を完成させた。1585年河野通直は豊臣秀吉の四国攻めによって小早川隆景に降伏し、400年に渡った河野氏の伊予支配は終わりとなった。湯築城は、その後福島正則が城主となったが、正則が国分山城に居城を移したのを受けて廃城となった。中世の城郭である湯築城は、近世の城郭が持つ石垣や天守が無く、地形を利用して作られた平山城である。築城当初の14世紀前半は、中央の丘陵部を利用した山城だったが、16世紀前半には周囲に外堀を築き、二重の堀と二重の土塁を巡らせた平山城になったと推定される。　(湯築城ホームページより転載)　http://dogokouen.jp/ 　(日本100名城ガイドより転載)　https://www.100finecastles.com/castles/yuzukijo/
取材：文子
ここにあった動物園が閉園後発掘調査したところ、中世当時の湯築城の武家屋敷跡や土塀跡が見つかり、公園として整備し20年ほど前にオープンしたそうです。
上の看板の後ろや、この写真の左手の土手のようなものが外堀土塁。外堀の内側に排水溝をともなった道路が巡っていました。
内堀土塁。
内堀と内堀土塁。
土塁内部の構造の展示室。
湯築城跡図。～湯築城ホームページより～発掘調査が行われた公園の南部では、外堀の内側に排水溝をともなった道路が巡っており、内堀との間の平地部のうちの西側は建物礎石・土塀などの遺構から「家臣団居住区」、東側は広い区画内に庭園区をともなう遺構から「上級武士居住区」と見られており、城内は、機能や格式によって使い分けられていた様子が明らかになりました。
外観復元した家臣団居住区の武家屋敷。
上級武士居住区。
81. 松山城 (愛媛県松山市) 重要文化財・国の史跡・現存天守・三大平山城・三大連立式平山城松山城は、四国・伊予国にあった城で、別名金亀城(きんきじょう)、勝山城(かつやまじょう)とも言う。松山市の中心部、勝山(城山)山頂に本丸を構える平山城で、日本三大平山城にも数えられる。山頂の本壇にある天守（大天守）は、日本の12箇所に現存する天守の一つである。この中では、姫路城と同じく、大天守と小天守・南隅櫓・北隅櫓を渡り櫓（廊下）で結んだ連立式で、日本三大連立式平山城にも数えられる。幕末に建築された大天守ほか、日本で現存数の少ない望楼型二重櫓である野原櫓（騎馬櫓）や、当時の土木技術としては特筆される深さ44mにおよぶ本丸の井戸などが保存されている。敷地一帯は国の史跡に指定されており、建造物21棟は国の重要文化財に指定されている。ミシュランの観光版（ギード・ベール）日本編では二つ星に選定された。 (Wikipediaより転載)　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B1%B1%E5%9F%8E_(%E4%BC%8A%E4%BA%88%E5%9B%BD)
取材：大倉　（文子による攻城記は「文子の旅行記」にあります）




82. 大洲城 (愛媛県大洲市) 重要文化財・県の史跡・木造復元天守大洲(おおず)城は、鎌倉時代末期の1331年伊予守護の宇都宮豊房が築いた「地蔵ヶ嶽城」が始まりといわれる平山城で、戦国末期まで200余年にわたって居城とした。豊臣秀吉の四国平定後は小早川隆景、戸田勝隆、藤堂高虎、脇坂安治と城主が次々と代わったが、その間に近代城郭へと整備が行なわれ、1617年加藤貞泰が城主となったころには城郭のほとんどが整備されていたと考えられている。以降、加藤氏の治世が続き明治に至った。明治に入り城内の建物は天守と一部の櫓を除き取り壊された。残っていた天守も1888(明治21)年老朽化により、解体されてしまった。現在の天守は2004年、古写真や資料に基づき伝統工法を用いて木造で復元された初の4重天守であり、左右の櫓も修築された。　(日本100名城ガイドより転載)　https://www.100finecastles.com/castles/ozujo/ 写真のコメントは大洲城ホームページを参照しています。
取材：文子
木造復元天守。明治期の古写真や天守雛形と呼ばれる江戸期の木組模型などの史料をもとに2004年に木造で復元されました。
多門櫓でつながれた台所櫓と高欄櫓の左右の二重櫓を従えた4重4階の天守。天守は木造復元ですが、櫓は江戸時代に建てられたものを解体修理し、国の重要文化財に指定されています。
手前が台所櫓。(国の重要文化財) 現在の台所櫓は1857年の大地震で大破し、1859年に再建されたものです。
高欄(こうらん)櫓。(国の重要文化財) 台所櫓同様、1857年の地震で大破し、1860年に再建されたものです。
直接行けなかったですが、苧綿(おわた)櫓。(国の重要文化財)
三の丸南隅櫓。(国の重要文化財) 1766年に建てられたもので、大洲城に現存する最古の建物です。三の丸南隅公園内の旧藩主家の住居が工事中で、この位置からの写真しか撮れませんでした。
83. 宇和島城 (愛媛県宇和島市) 重要文化財・国の史跡・現存天守宇和島城は、リアス式海岸の宇和海の最深部に位置する平山城である。中世に築かれた板島丸串城の跡地に1596年藤堂高虎が入城し、自身の初の居城として大改修に着手。1601年天守が完成し近世城郭としての体裁を整えたが、高虎は国分に移封され1602年今治城の築城を開始する。高虎の後、富田信高を経て1614年伊達政宗の長子秀宗が入った。このころ地名が板島から宇和島と改められた。二代目宗利が1676年高虎創建の望楼型天守を現在残る3重3階の層塔型天守へと建替、あわせて城郭の大改修を行った。この後も伊達氏9代の治世が続き明治に至った。明治時代に櫓・城門などが解体され、大手門も空襲で消失したが、天守は国内に12残る現存天守の1つである。　(日本100名城ガイドより転載)　https://www.100finecastles.com/castles/uwajimajo/ 写真のコメントは宇和島市ホームページを参照しています。
取材：文子
宇和島城跡マップ（クリックするとマップが表示されます）梯郭式の平山城です。また東側に海水を引き込んだ水堀、西側半分が海に接しているので海城(水城)でもあります。
3重3階の層塔型天守は可愛く感じます。(国の重要文化財)
天守雛形。現在の天守は1666年頃に完成しましたが、1860年に大規模な修理を行っています。この天守雛形はその修理に際して作られたことが天守1階の繋ぎ梁に打ち付けられている木札に記されています。宇和島城では天守・雛形ともに江戸時代のものが残り、かつ雛形の制作年代がはっきりとしている点で非常に珍しく、貴重なものとなっています。
春は桜がきれいだろうな。
天守から眺める宇和海。当時は埋め立てられておらず建物もなく海に接していました。
この石垣は17世紀後半、伊達二代目宗利による宇和島城大改修時のものと考えられます。角の部分は長方形の石材を、交互に向きを変えながら積み上げていく算木積になっています。
この石垣は、江戸時代に修理はされていながらも、藤堂高虎の創建時期となる1601年頃の古い石垣です。高虎が手がけた石垣の特徴とされている反りをもたない直線的な勾配で積み上げられた高石垣です。

■Bランク（続日本の１００名城）
178. 能島城 (愛媛県今治市) 国の史跡

179. 河後森城 (愛媛県松野町) 国の史跡


■Cランク